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ストレートナレーションとは この疑問を解決します。

「ストレートナレーションとは」
声のお仕事を志す方。あるいは既にプロの方。
このワードをネットで検索したことがあるのではないでしょうか。
僕もあります(*ノu`*)

しかし実際に検索してみると……
結構「ざっくりとした」ものしか出てこなかったのではないでしょうか。
また、サイトによって主張がまちまちであったと思います。

なぜか調べていると煙に捲かれてしまう「ストレートナレーション」
それには大きく2つの問題があります。(ストレートナレーションとは何か、という問いへの僕なりの答えは一番最後にあります)

まず1つ目の問題。
圧倒的な権威による定義がないこと。
ストレートナレーション、という言葉が(うまく言えませんが)理論的な定義を持っていそうな響きであるにもかかわらず
例えば日本語発音アクセント辞典のように、取りあえずこれに従っておけばよい、という規範がない。
これが問題なのです。
つまり「ストレートナレーションってなに?」という問いは「胸を打つ演技ってなに?」と同じくらい、本来あいまいなものなのです。

であるにもかかわらず、多用されるあまりあたかも何か絶対的な基準があるように我々(検索して混乱しちゃう人々)は勘違いをしているのです。
まず、ここを押さえましょう。
ストレートナレーションに絶対的な定義はありません。


なるほど、ストレートナレーションは絶対的な定義がないのか。
「でも人によって言っていることや実演していることが違いすぎない?」
これが2つ目の問題。
説明してくれている人は誰なのか。
プロのナレーターや声優養成所の講師などなど、色んな方がきっといると思います。
しかし、絶対的な定義がない「ストレートナレーション」なんてどうとでも説明できてしまうのです!
しかも!

これが一番重要なことですが!

声優、アナウンサー、ナレーター。
この3つの職業は全く違う職業なのです。

その全く異なる職業のプロ達に「ストレートナレーションってなんですか?」
という質問をすれば当然違う答えが帰ってきます。
そして悲劇的な事に、この3つの職業のプロに同時にこの質問をする機会はほぼないのです。
一回やってみたいですね。そしてその対談を出版すればきっと売れますよ。でももう声の業界ブームも下火かな?(=∀=)

ともかく、声優の言うストレートナレーションとナレーターの言うストレートナレーションは全く違うイメージになってくるということです。
先ほど言った胸を打つ演技が声優と俳優で違うであろうことと同じですね。

つまり絶対的なストレートナレーションというものはなく、しかも声優とナレーターで全く違うものを表現するのです。

なるほど。

わかった。

「でも養成所の先生にストレートナレーションの練習をしろって言われたんです!」
というあなた。

僕がズバリ解決策をお教えします。
まず、その先生のボイスサンプルを聴いてください。
その中にストレートナレーションっぽいものがきっと入っていることでしょう。
それを真似て下さい。
物まねとは少し違います。輪郭をなぞってなんかそれっぽい、ではなく。
その先生のストレートナレーションを完成形として語尾の切り方や音の上げ下げを練習しましょう。
え?先生のボイスサンプルがネットのどこにもない?その先生はやめておきなさい( ノД`)

もしくは先生に「どんな人を参考にしたらいいか」を質問して、その人の真似をしてください。
再度言いますが、宴会芸的な物まねじゃないですよ。
「誰かの真似をしていてもだめだよ」なんて人は教えるセンスがないかやる気がないだけです。
音楽もダンスも歌舞伎もプロの技を見て真似て学びます。
それでもオリジナリティは自ずから生まれてくるのです。

ストレートナレーションを要求された時は、相手がどんなものを要求しているかを考えて下さい。
声優なら声優の。
ナレーターならナレーターの。
ディレクターならディレクターのイメージするストレートナレーションを想像して、考えて、出すしかない。
現場では往々にしてありますが、例えば「もっと楽しい感じで」と要求されたときに
語尾を上げるのか、全体的な声の調を上げるのか、リズムをつけるのか…いっそ平板に読んでも楽しいかもしれない。
本当に要求されているのは何かを考えるのが大切です。

と…長くなりましたが。
「ストレートナレーションとは?」に僕なりに答えるとすれば
ナレーターが読んでいる報道番組のナレーション。
がひとつの回答です。
もしあなたがこの答えに「なんか違う」と思ったのなら
あなたなりの「これ」という番組やCMを真似て下さい。
自分が良いと思うプレイを真似し、嫌いだと思うプレイをしないようにする。
まずはここから。

そしていずれ養成所の講師やディレクターやスポンサーなどなど
あなたの読みを評価する立場にある人間の好みにビタッとピントを合わせられれば最高です。

さあ、ストレートナレーションなんて曖昧なものを検索している時間で練習しましょヽ(´∀`)ノ




※ストレートナレーションや胸をうつ演技をあたかも明確な何かであるように話す人には気をつけましょう。それは熱狂的な宗教の勧誘と同じです。
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堀場亮佑

Author:堀場亮佑
バラエティ系にめっぽう強いフリーナレーター。堀場亮佑です。
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